リオペードラでは『試合に勝つため』のつけ焼き刃練習はしません。
個人の基礎技術のベースアップに多くの時間を注ぎます。
能力の高い低いに関わらず、全ての選手の持っている能力を最大限まで引き上げたい、
普段の環境の基準で勝負したい、と考えてトレーニングしています。
常勝チームで自分がカリスマ指導者と呼ばれたいのと、
カリスマ選手を育てようとしているのとでは雲泥の差があると信じて。
たまに、聞かれます。
試合中にベンチから指示とか出さないんですか?
スイッチの入らない選手に外からスイッチを入れてやるかのごとく、
あるいは監督が、自分で自分の発する言葉に酔っているかのごとく、
ベンチから終始、選手に指示を出し続けるチームもあります。
実際、石川県ではU12(小学生)でもU15(中学生)でも、
そのようなチームが多く、プラスの言葉であれば一見情熱的な監督に見えて、
何かしらの連帯感も生まれるかもですが。
リオペードラでは、カテゴリー問わず、
ベンチから選手にああしろこうしろという指示は、基本しません。
なぜか?
子ども達が経験することが1番の財産だから。
大人が先回りしてあれこれと指示を出し、せっかくのミス=気づき、発見のチャンスを
奪ってしまうようなことはしません。
大事なのは、自分で考え、判断すること。
ミスが起きれば、なぜ?次はどうすれば?と同じミスをしないよう工夫することができます。
試合になって慌ててベンチから大人の指示で引き出したところで、目先の解決にしかなりません。
それでも、子ども達に勝たせてやりたいから・・・とお考えの方。
勝って嬉しい、負けて悔しいは子ども達の大事な感情ですし、どちらも素晴らしい経験です。
大人が試合に勝った負けたと大騒ぎして、我が子の評価材料にする必要はありません。
勝つことだけが目的であれば、
スピードのある子を前に置いて、後ろからロングボールを蹴り込ませておけばいいし、
自陣ゴール前にボールが来たら、何も考えず外に蹴り出させておけばいい。
それだけで『勝つ確率』は格段に上がります。しかもノーリスク。
ただ、それで勝てても、選手が成長することはありませんし、
サッカーがうまくなることもありません。
育成年代の勝利=上手いわけでも技術が高いわけでもありません。
一人、二人、能力の高い選手がいればそこそこ結果が出ることもあります。
当たり前のことですが、Jのスカウトや高校は、チームの勝ち負けではなく、個を見ます。
小学生、中学生がどこどこの大会で優勝したからといってプロになれるわけでもありません。
要は自分が勝ちたいことを我慢できない大人の言い訳で、自己満足なのです。
先週末もたくさんのゲームを見ましたが、石川県の育成が本当残念だと思いました。
ベンチの様子、保護者の応援、選手の態度。
リスクを背負わないサッカー、選手はベンチからのリモコン操作でやらされてる感満載。
応援席はサイドコーチングの嵐「行け、走れ、蹴れ、パスだ、シュートだ」
審判の判定に文句ばかり言っているチームも。
親御さんはお子さんにどうなってほしくて、どんな想いでそのチームに所属させているのでしょうか?
各カテゴリー公式戦が始まっています。
もし次試合会場へ足を運ぶことがあれば、
気持ちに余裕を持って、少し離れた場所から、
チャレンジできているかどうかそんな目線で観てみてください。
子ども達の成長の過程を、心から楽しんでもらえれば嬉しく思います。
コメント
八嶋さん、お疲れさまです。
先日は田畑さんを紹介していただきまして、ありがとうございました。
素敵な考えですね。
私もまだまだで、失敗の連続です。壁が見えるのも、指導者として成長したいと思っている
からなのかな~と思えました。
いい選手を育成するためにも指導者としても成長したいものです。
また素敵なブログをよろしくお願いいたします。
新田さん。お疲れ様です!!死ぬまでに少しでもいいクラブにしておきたいです。
ブログ読んでいただいてありがとうございます。