県内のスポーツ少年団に所属する選手の親御さんから、まだ子どもには伝えていないのですが、いろいろと考えるところがあって移籍を考えています、という相談がありました。
選べる時代ですから、それほど深刻に考える必要はありませんが、理由によってはお勧めしない場合もあります。
■親が移籍を考える場合
子ども自身がもっと良い環境に移って技術を身につけたいから、どうしてもそこでサッカーを続けていくのが困難だというのであれば、他のチームへ移るというのも一つのアイディアだと思います。
そうでないのなら、親が先走ってあれこれ動くのはお勧めしません。
隣の芝生は青く見えるものですし、親の判断で勝手に移籍を決めてしまわず、子どもとよく話し合うことが必要です。
■子どもが移籍を考える場合
友達とトラブルがあったからとか、なんだかコーチと合わないからとか、安易な理由で移籍したいと言うのでは、結局どこのチームへ行っても続かないことになります。
友達と喧嘩したから気まずくて、移籍したいと言っているのではないか?
単に壁にぶつかったから、逃げ出したくなって移籍したいと言っているのではないか?
子どもの話をじっくり聞いて様子を見て、見極める必要があります。
■移籍を決めた場合
チーム選びは重要です。
なぜ、そのチームを選ぶのか?
このチームなら試合に出られるかもとかは、論外。
どこへ移籍したとしても、試合に出られる保証なんてありません。
『試合に出してあげるから、移籍しておいで。』なんて、まともなチームならまず言いません。
思い通りの環境なんてあるわけがなく、出られなかったらまた移籍なんて、そんなことは通用しないのですから。
■立つ鳥跡を濁さず
元のチームに良い顔をされなくても、指導者や仲間たちへ感謝の気持ちをしっかりと伝えて、次へ進みましょう。
例え気まずくても、決めたのがお子さん自身ならけじめをつけることを教えるチャンスです。
自分で選んだ道なら、一つずつ、自分で乗り越えるしかないのです。
新たな環境が、子どもを成長させることは間違いありません。
そして、また違う壁が必ず表れます。
お子さんの成長を願うなら、自分自身で解決できる力を身に付けられるようなサポートをする必要があると思います。