技術の逆転

中2の練習に取り組む姿勢が最近一皮むけてきた気がしています。
センスや過去の貯金でやってきた選手があきらかに技術を逆転され今苦戦しています。
現在、U14県トレセンが4人フィールドで選ばれていますが、その4人より技術が高い選手が何人もいるのが実際のところです。
去年の秋頃中心選手でなかった選手たち数人が今技術レベルで言えば完全に当時の中心メンバーの技術を超えました。
体格差やスピード・パワーに違いがあっても、技術があることでボールを持った時、個に落ち着きがあって、局面の発想やボールを動かすことのできる域の違いが見られるようになってきた。
逆転できるかもしれないと感じさせる環境。危機感を感じ、必然と努力を怠らないことになる環境。

ここ半年での技術の逆転がいい刺激となっているのをここ最近練習を見ててすごく感じます。

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リオペードラでは、『ボールを持つこと』にストレスの無い選手を育成したいと考えています。
一貫指導ということで、キッズ(6歳以下)から独自の指導方針の下、全スタッフ様々なことを共有しながら取り組んでいます。
利き足のポイントという観点から、頭が下がらずにボールを扱うことができ、パスでもドリブルでも複数の選択肢の中から最善の選択ができる選手を目指すべきだと思って取り組んでいます。

利き足の観点ということで言えば、ボールの置きどころを考えずに、適当に両足を使っているような選手が多いと感じています。
日本では、両足を使えなきゃいけないという固定観念が蔓延してますしね。
人間には利き手があるように利き足がある。
世界で活躍する選手は必ず利き足で勝負できるポイントがあります。自分の一番得意な利き足は武器になります。ドリブルでもパスでも、ボールを自分の思い通りにコントロールするためには必ず軸が必要になります。利き足にこだわることで軸を強くする、将来どこに行っても通用する個を育てることが目的です。

石川県では、ジュニア、ジュニアユース、ユース年代と負けたくないクラブの多くが、現段階で運動能力の高い選手でメンバーを固定し、勝つことを第1の目的として戦ってきます。
ユース年代に向けた個の武器を増やすことよりも、選手の将来の可能性を高めることよりも、目先の勝ちに邁進し、サッカーという競技のやり方を教わっていくのだと感じています。
例えば、左から来たボールを右に速く展開する。
その選手が、ボールが来る前にどれだけの情報を取り、いくつの選択肢があって右に展開したのかは問題視されない。ボールをそのように動かしてくれれば、その選手がA君でもB君でも誰でも構わない。
極々わずかなスーパーな選手は、どこに行ってもある程度まではできるでしょう。でも多くの選手が年齢を重ねれば重ねるほど厳しくなっている現実がある。

チームの勝利を第一に考えたベンチの大人に、最も大切な3年間を教わることで個性が削られていくのです。いくらU-12で武器を持っていた選手でも、チームの勝利を第一に考えたリスクの少ないパスサッカーを教われば、個性が削られ、たった数ヵ月後にはチームプレーに徹し、普通の選手になります。

上で活躍できる選手は、子供たちが憧れる世界のトップスターは、ボールを持てないのでしょうか?
彼らは、小さい頃からボールを持ちすぎるほど持ってきたからこそ、今があるのです。小さい頃から日本人のように簡単にパスばかりしていたら、ネイマールややメッシは生まれるはずなどないのです。

個の技術・個の判断・個の発想を最も大切にすべき取り返しのつかない年代に、協会主導のリスクの少ないパスサッカーを教わってしまうのです。
だからこれだけ多くのサッカー人口、サッカーの歴史がありながら、上で活躍できる選手が少ないのだと我々は感じています。
早くからチームの結果を求めるクラブに身を置くことは、個性を伸ばしたり個の武器を増やしたりする点では、かなりのリスクが存在していることを知って欲しい。

私達が今、最も大切に考えているのは、大人主導ではない、『自らやる』という習慣を生む環境です。
面白みのある、個性のある選手を生み出すのに大切なのは試合結果ではなく、個の成長だと考えます。

明日、新中学1年生の体験会が開催されます。
例年よりもかなり速いペースで入会が決まっています。多くの選手、保護者に興味を持って頂けるようになったことは本当に嬉しく思います。
ただ、様々な理由から、入会後に気持ちのずれる選手も毎年数名出てきます。36カ月後全員揃って卒業することは難しいのですが、多くの選手たちと縁を繋いでいきたいと思っています。
当たり前のことですが、最後まで続けるためにも、選手にも保護者の皆様にも練習の様子や配布しているたくさんの資料にしっかり目を通していただき、納得した状態で入会を決めて頂ければと思います。

体験選手には明日、リオペードラでこだわっていることが確認できる簡単な映像を練習前見てもらおうと考えています。
そして、上手い下手は関係ないということ。
○最後まで上手くなりたいと思って全力でやること
○練習メニューで多く取り入れているリフティングから逃げない
入会して、最後まで頑張って続ける為にも、大切な上記2点の他、最低限のことを明日は体験選手と確認したいと思います。

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